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近年,ブロードバンドの急速な普及に伴って,ルータを用いてインターネットへの接続を複数のマシンで共有するケースが増えています.モデム自体にルータの機能が備わっている場合もあります.しかしながら,ルータを用いる場合,適切な設定をしないとPC版バーチャロンの対戦は正常に行えないのが普通です.
ルータの設定方法は機種によって様々です.誰かチャットで居合わせた人に教えてもらうとしても,設定の詳細な部分まではフォローできないはずです.設定の変更はきちんとマニュアルに目を通しながら,じっくりと行いましょう.
1)IPマスカレードまたはDMZの設定
2)ルータのセキュリティ機能
3)対戦に用いるIPアドレス
1)IPマスカレードまたはDMZの設定
ルータによって正常に対戦が行えない原因の大半は,IPマスカレードの設定に不備があることです.外部からやってきた(こちらからのリクエストに対する応答でない)特定のポート番号を持つ通信を,ルータを介してLAN内部のどの端末に送り届けるかをあらかじめ設定しておかないと,外部との通信は行えないのです.
よって対戦に利用するDirectPlayに関するポートについて,動的なIPマスカレードの対象ポートから除外し,静的IPマスカレードを設定する必要があります(ポートフォワード,PAT,NAPT,静的NATなど,様々な呼ばれ方をしますが,ほぼ間違いなくそれらしい項目があるはずです).
ルータにアクセスし,NAT/IPマスカレードの設定を以下のように変更してください.
IPアドレス 変換するプロトコル 変換するポート DirectPlayを使用するPCのプライベートIPアドレス
(192.168.aaa.bbbなど)TCP&UDP
TCP
TCP2300-2400
47624
6037(DirectX8のみ?)
ルータから与えられたプライベートIPアドレスは,
タスクバーの「スタート」をクリック→「ファイル名を指定して実行」をクリック→winipcfgコマンド実行,
で調べることができます(Windows 9x系の場合)
これらの設定ができない,あるいは面倒な場合は,DMZまたはバーチャルコンピュータなどと呼ばれる機能を用いても対戦可能になります.ただしこの場合,必要以上にポートを開放することになるので,ルータを用いることによるセキュリティ向上は見込めないことになりますので,注意しましょう.
2)ルータのセキュリティ機能
パケットフィルタリング機能により上記のポートに関する通信が遮断される場合など,セキュリティ関連の設定項目が原因で対戦ができない場合もあります.この場合もルータの設定を変更しましょう.
3)対戦に用いるIPアドレス
対戦中用いるIPアドレスはWAN側のIPアドレスです(通常はグローバルIPアドレスのはずです).ルータはLAN(内側)とWAN(外側)との橋渡しをしてくれるわけですが,プライベートIPアドレス(192.168で始まるアドレス)はLAN内部でしか通用しませんから,外部に接続する場合はLAN内部のプライベートIPアドレスとWAN側のグローバルIPアドレスを変換するわけです.
したがって,対戦時ホストを行う場合は,ルータにアクセスするなどしてWAN側のIPアドレスを調べる必要があります(WinipcfgなどではLAN内部のプライベートIPアドレスしかわかりません).