イリノイ州エヴァンストンに、住人の間で「世界一 ( 合衆国一だったかも ) サービスの悪いマクドナルド」と酷評されているマクドナルドがある。かつてはよい店だったらしいが、あまりの荒廃ぶりに、かつて働いていた者たちはとても嘆いているという。
なんといってもイリノイ州シカゴはマクドナルド第一号店が開かれたところである。そのとなり街にそんな不名誉な店があるとは信じ難いが、話題になっているのは事実である。
McDonald's 愛好会員としては、そんな話を聞かされて食べにいかないわけにはいかない。というわけで、合衆国のマクドナルドを知るためにも、試食してきた。
店構えは特に変わりない。よくもなければ、悪くもないといった感じである。見てる前で五、六組の客が出入りしていったから、売り上げもよさそうである。
しかし雰囲気は店に入ると違う。厨房とカウンタまではいいが、客席の汚さは、噂に違わない。なるほど、皆、持ち帰りにするはずである。
店内には殆ど客がいないのに、机は食べかすで汚れ、まともな机を探して歩かねばならない。それでも掃除をしようと中途半端な努力をしているのか、片隅の机の上にはマクドナルド印の洗剤が置かれたままになっていた。
なるほど、本場のマクドナルドとしては嘆かわしいかぎりである。駅前という立地条件がなければ、持ち帰りの客すらよりつかないだろう。
とはいえ、この噂自体が宣伝になっているのかも知れない。だとするなら、綺麗にして仕舞うのも勿体無い。また旅行する機会があったら是非寄ってみたいと思う。そのとき、どんな店になっているのか楽しみだ。
バーガーキングやウェンディーズのメニューが、合衆国では日本と大きく異なるのに対して、マクドナルドは殆ど同じである。また、一般に日本と比較して合衆国の食事は量が多く、ファーストフード店のバーガーも大きいが、マクドナルドのは大きさも同じであった。
まァ、飲み物だけは大きい ( かき混ぜ棒やストローの長さは約1.5倍 ) が、それでも世界のどこでも故郷の味を食べられるという宣伝に嘘はないようだ。小食のわたしには、他の店の食事は量が多すぎて困るが、マクドナルドなら安心して入れると分かった。
ただ、合衆国のすべての店に言えるが、あのバターやケチャップを腐るほど渡すのはなんとかならないのかな。注文数も気にせず、わしづかみにして入れるなよ……。